糖質制限ダイエットってなに?医者とパーソナルトレーナーが勧める方法とは?

糖質制限ダイエットとういう言葉は聞いたことがある人も多いかと思います。

もちろん原則は糖質を取らないようにすることですが、まったく取らないのも間違いです!

このダイエットは今では主流で、正しい知識でやっていただくと必ず効果がでます。

糖質制限食と筋力トレーニングを組み合わせて、ぜひメリハリのある、かっこいい、きれいな体を手に入れてください。

そもそも糖質とはなにか

糖質とは炭水化物、タンパク質、脂質、の三大栄養素にあたる炭水化物の一部です。

炭水化物とは、人が消化吸収できる「糖質」と消化できない「食物繊維」の二つから成り立ちます。

また、ビタミン、ミネラルを合わせて五大栄養素と呼ばれます。

糖質制限ダイエットは、この糖質を控えて(食物繊維は摂取しなければならない)脂肪燃焼を促し、ダイエット効果を高めていこうという方法になります。

今回注目する糖質の主な役割は、重要なエネルギー源の一つになることはもちろん、脳や神経の活動を左右するエネルギー源になることです。

「糖質が太る原因だ」といわれる理由は糖質そのものにあるのではなく、摂り過ぎが原因なのです。

たとえば、ラーメンとチャーハン、うどんとおにぎり、すしとうどんなどの組み合わせは定食でも多く、これらは炭水化物に組み合わせであり、糖質過多になってしまいます。

このような組み合わせの食事を繰り返し取っていると、脂肪が増え中性脂肪が増えていくのはいうまでもありません。

さらに問題なのは、この糖質には食べ過ぎてしまうという中毒性があることです。

現在は飽食の時代で好きな物を好きな時に食べることができます。

そして、あたしたちは知らず知らずのうちに炭水化物を摂り過ぎていることがほとんど。

その結果、摂り過ぎが脂肪を蓄積し、肥満の原因となります。

糖質制限で効果を感じるための仕組み

糖質制限ダイエットによる効果を感じるための仕組みとしては大きく二つのことが考えられています。

一つ目は、体内にある中性脂肪がエネルギー源として利用されることです。

体のなかで糖が足りなくなると、体内に蓄積されていた中性脂肪が分解されるので、結果的に脂肪の減少につながります。

二つ目は、糖質を制限すると血糖値の上昇が抑えられ、血糖値の上昇に比例して分泌されるホルモン「インスリン」の分泌も抑制されるためです。

インスリンは血糖値を下げるために血液中の糖を脂肪細胞に取り込むよう命令を出すホルモンです。

インスリンは通称デブホルモンと呼ばれています。

インスリンの分泌量が少なければそれだけ糖が脂肪細胞に取り込まれなくなり、結果として太りにくくなるというわけです。

糖質制限ダイエットのメリットとデメリット

糖質制限ダイエットのメリットに、糖質さえ制限すれば面倒なカロリー計算をしなくても済むので実行しやすいことがあげられます。

お酒も、焼酎やウィスキー、ブランデーなどの蒸留酒や辛口ワインなら少しは飲んでも大丈夫、低糖質のアルコール類ならさらに問題は少ないといわれています。

お肉やお魚、卵や大豆製品などのタンパク質をあまり我慢しなくてもいいのも嬉しいポイントです。

デメリットとしては、脳にとってなくてはならない栄養素である糖質を極端にカットすることで、無気力や倦怠感、眠気などの症状が一時的に現れる場合があります。

糖質制限食の基準は、糖質量であり、カロリー量ではありません。

糖質制限は「カロリー制限が、減量効果や糖尿病の食事療法に適切である。」というこれまでの栄養学の常識を一変しました。

血糖値を上げるのは糖質(=炭水化物-食物繊維)だけなので、糖質を控えると、血糖値を下げるインスリンの追加分泌が抑えられるだけでなく、摂取した余分な糖質を脂肪として体に蓄積するインスリンの太る作用も抑えることができます。

糖質は控えますが、反対に三大栄養素のうち、たんぱく質、脂質、食物繊維は血糖値を上げないので、カロリーを気にせずに、これらの食品をたっぷりと摂ることができます。

医師推奨の糖質制限食のやり方

スーパー糖質制限食

朝食+昼食+夕食〈3食ごはんを抜く〉
もちろん糖質の多い食材(麺、パン、イモ類、根菜、果物、スィーツなど)や調味料も制限します。

糖質の摂取量は、1食あたり10〜20gとし、1日30〜60gを目標にします。

【三大栄養素摂取の目安】 糖質12%、脂質56%、たんぱく質32%

糖尿病の食事療法向きです。

最も効果がはやく確実に現れます。

ダイエットやメタボ対策の目的でも、はじめにスーパー糖質制限食をすることで、脂肪を代謝して(使って)エネルギーにする体質に変え、適正体重になったら、スタンダード糖質制限食かプチ糖質制限食に切り替えることを奨めています。

スタンダード糖質制限食

朝食 or 昼食+夕食〈2食ごはんを抜く〉

1日の糖質の摂取量は、70〜100gを目標にします。

【三大栄養素摂取の目安】 糖質27%、脂質45%、たんぱく質28%

1食だけ主食(GI指数の低い玄米など)を食べることができます。

継続しやすいため実践している人が多い制限方法です。

プチ糖質制限食

夕食〈1食ごはんを抜く〉

1日の糖質の摂取量は、110〜140gを目標にします。

【三大栄養素摂取の目安】 糖質41%、脂質38%、たんぱく質21%

1食抜くだけの軽い制限なので、糖尿病の食事療法には不向きです。

ゆるやかな糖質制限食 〈ロカボ〉

ごはん抜きが無理!という方におすすめ

1食でごはんを茶碗半膳にします。

トーストなら半切れ、イモ類を抜いたおかずを多目にすることで満足感が得られます。

また、調味料も余り気にしなくて良いので制限しやすい方法です。

糖質の摂取量は、1食あたり20〜40gの食事を3食摂り、さらに1日10gまでの間食はOK。

1日70~130gを目標にします。

医師が糖質の摂取量を1食あたり20g以下に定義しないのは、ケトアシドーシスのリスクの可能性を配慮しているためです。

ケトアシドーシスとは、糖尿病の高血糖性の急性代謝失調であり、極度にインスリンが不足したりする症状のことです。

・ダイエット(1食の糖質が20g以下)により起きた報告があるのみですが、可能性を排除するために、このような定義となっています。

食品別糖質量ハンドブック 江部康二 監修より抜粋

BMHトレーナーが勧める糖質制限ダイエット10ヶ条

糖質1日50グラム以下を2週間

まず、糖質50g以下を2週間続けていただき糖質をエネルギーにしていたサイクルを脂肪をエネルギーになるサイクルに切り替えていただきます。(この2週間が一番しんどい時期でもあります)

週二回の筋力トレーニング

筋力トレーニングで筋肉量を増やし、基礎代謝量を上げ痩せやすい体作りを行います。

6時間以上の睡眠

睡眠をおろそかにしがちですが、実はとても大切で、寝ている間に筋肉合成がより多くされるので睡眠をしっかり取ってもらうことを推奨しています。

トレーニング前には消化の良い糖質、トレーニング後には高糖質を少し摂取

トレーニングではエネルギーとして筋肉を燃やしながら動いています。

糖質制限中ではより筋肉が使われてしまうことになります。

トレーニング前1~2時間前にバナナやおにぎりを食べていただくことを推奨しています。

空腹での運動は痩せやすいと思われがちですが、間違いですので注意してください。

また、糖質は筋肉の源であるアミノ酸を体中に運ぶ役目があるため、トレーニング後に限っては少量のチョコレート等の糖質を摂っていただいています。

このときに限っては、普段制限されている甘いお菓子やアイス、チョコレートを少量ですが取っていただいても構いません。

トレーニング後にはプロテイン、起床前、起床後どちらかにもプロテイン摂取

トレーニング後にはプロテインで筋肉合成促進、起床前」、起床後で筋肉分解をできるだけ少なくするために取ってもらいます。

トレーニング後30分以内は筋肉のゴールデンタイムと呼ばれており、筋肉合成が最も高くなります。

このタイミングでプロテインを飲んでもらうことが効率的に最も良い理由です。

また、6~7時間睡眠すると仮定すると、その間食事はしないことになります。

そうなると筋肉の分解が進みます。

それを少しでも防ぐために起床前、もしくは起床後のプロテインをお勧めしています。

一日のタンパク質量は体重×1.5~2g

1日のタンパク質をしっかり取っていただくことで基礎代謝量を上げることにつながります。

現代人はタンパク質があまり取れていない現状があります。

タンパク質は筋肉の合成だけでなく、臓器、肌、髪、爪、体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作り、栄養素の運搬を行い、そしてタンパク質は微量ではありますが、エネルギー源にもなります。

なので今まで不足していたタンパク質を取ることにやって、肌が綺麗になり、髪がツヤツヤになったと言うお客様もたくさんおられます。

体重は毎日測らない

体重は毎日測らないほうがいいです。

毎日の変動で一喜一憂するのはメンタル面でしんどくなると考えられます。

体重は週一回、トレーニングされてる方はトレーニング前に測るのが望ましいです。

お風呂は湯船につかる

お風呂は湯船に浸かることでリラックス効果、疲労回復、新陳代謝アップ、睡眠の質の向上効果があります。

面倒くさくなりシャワーで済ましがちですが、時間ある場合は湯船に浸かることをお勧めします。

2週間過ぎたあとは少しずつ糖質量を増やしていく(最大130g前後)

糖質制限はずっと厳しいものではありません。

2週間で脂肪燃焼に切り替わるのでそこから少しずつ、糖質も取ってもらいます。そのほうが筋力アップにつながり、ダイエット効果が期待できるからです。

食事は三食抜かず、間食をする

食事を抜いてしまうと、次に食事するときに吸収量があがりかえって太りやすくなってしまいます。

しかも空腹の間、人間は筋肉を燃やしてエネルギーにしているので、痩せにくくなってしまいます。

こまめにナッツや、アーモンド、チーズなどの間食もすることを勧めています。

糖質制限食10箇条

次は糖質制限中の食事についての参考にしていただきたい10ヶ条です。

  1. 魚介・肉・豆腐・納豆・チーズなどのたんぱく質や脂質が主成分の食品はしっかり食べる
  2. 糖質の多い食品で、特に白いパン、白米、麺類、菓子、白砂糖など精製された糖質の摂取は極力控える。
  3. 主食を摂るときは、未精製の穀物(玄米、全粒小麦など)を、日頃の運動量に応じて適量摂るのが好ましい
  4. 牛乳、果汁を避ける。成分無調整の豆乳、水、番茶、麦茶、ほうじ茶などが好ましい
  5. 糖質の少ない野菜、海藻、きのこ類は適量食べて良い。果物は少量にとどめる。
  6. オリーブオイル、魚の油(EPA、DHA)は積極的に摂る。リノール酸は減らす。
  7. 砂糖未使用のマヨネーズやバターも大丈夫
  8. お酒はできるだけ控える。飲む場合は蒸留酒(焼酎、ウイスキー、ブランデーなど)は大丈夫だが、醸造酒(ビール、日本酒など)は控える
  9. 間食やおつまみなどはチーズ、ナッツ類を中心にして適量を摂る。菓子類、ドライフルーツ類は不可
  10. できる限り、化学合成の添加物の含まれていない食品を選ぶ

まちがっている〈自己流〉糖質制限

糖質だけでなく脂質も制限するのはまちがいです。

脂質まで制限してしますと、エネルギー源が不足してしまいます。

その結果、筋肉をエネルギー源にしてしまうという悪い循環になってしまいます。

脂質・たんぱく質は十分摂取して構いませんが、1日3000kcal以上を食べたら、糖質制限食でも痩せません。

甘いモノだけが糖質の多い食品ではありません。

砂糖を使用していないせんべい、おかきなども糖質はたっぷりあるのでNG食品です。

野菜でも根菜類、いも類は糖質が多いので注意が必要です。

糖質制限食プラスαのやり方

主食は食事の最後に

ごはんを食べる時に、たんぱく質、脂質、食物繊維(野菜)のおかずを一緒に摂ると、ごはんだけ、ごはん+2品目(例:たんぱく質+脂質のみ)よりも、食後の血糖値が上がりにくくなることがわかっています。

そこで、ごはん、パンなどの主食を摂る時は、肉、魚、野菜などのおかずをまず食べてから、最後に摂ることをお奨めします。

最初に糖質の少ないおかずをたっぷり食べた後では、主食の量が少なくても満腹感を味わえるので一石二鳥です。

また、ごはんに合うおかずはどうしても味が濃くなりがちなので、おかずだけの食べ方になると、自然と薄味が好みになり減塩対策にもなります。

食物繊維は大切

食物繊維は糖の吸収をゆるやかにするだけでなく、肝臓での糖の放出をストップさせる作用があるので、血糖値の上昇を抑えてくれます。

さらに、食物繊維と糖質の高い食品を一緒に食べると、脂肪組織への糖の吸収が抑えられるので、体に脂肪がつきにくくなります。

海藻類、きのこ類、豆類、木の実は、特に食物繊維が豊富です。根菜類は食物繊維は豊富ですが、糖質が多いので控えてください。

脂質は気にせずに摂りましょう

糖質制限食では、糖質を減らした分、脂質やたんぱく質が増える食事になります。

「カロリーの高い脂ものを摂ると太る。」というイメージがありますが、太る原因は糖質であり、脂質ではありません。

血流をよくし脳代謝を活発化するEPAやDHAを多く含む魚の油(オメガ3)、血液をサラサラにするオリーブオイル(オメガ9)は、積極的に摂ってください。

話題の中鎖脂肪酸のココナッツオイルは、アルツハイマー病になど脳の老化予防作用があるケトン体をつくります。

ただし、糖質を制限していな体では、ココナッツオイルを摂ってもケトン体はつくられません。

控えてほしい油は、リノール酸が主成分の大豆油、コーン油、紅花油(オメガ6)などの植物性油です。

必要量は1日1~2gですが、最近の食事では過剰摂取気味です。

自然界に存在しないトランス脂肪酸のマーガリンや、ドーナッツ、ポテトフライも控えて下さい。

また、長時間使用した揚げ油で揚げた食品も、おすすめしません。

アーモンドやクルミなどのナッツ類は、血液をサラサラにする脂肪成分(オレイン酸、αリノレン酸)が多く、小腹が空いた時のおやつ代わりにも活用できる食品です。

特に、クルミは、LDLコレステロールや総コレステロールが改善する効果があります。

まとめ

糖質制限はただ糖質を制限するのではなく、なぜ糖質が太る原因かのメカニズムを知り、自分はいったい普段の食事でどのくらいとっているのかを、知ることが大切。

医師の見解も知った上で、トレーナーの勧める食事と生活習慣の10ヶ条をしっかり実践していただければと思います。

現在のダイエットの主流は糖質制限であり、大手スポーツジムやパーソナルジム、そして私自身も実践し、減量に成功した経験があります。

糖質の制限は始めの1週間はしんどいですが、徐々に慣れていきます!

そしてお腹いっぱい食べることができるのでストレスを感じにくいです!

ぜひ健康な体を目指して、ただしい糖質制限ダイエットをやってみてください。

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